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『地獄の黙示録』 

2018, 08. 24 (Fri) 22:20


久しぶりに「地獄の黙示録」を観ました。見返すのはほんとうに久しぶりです。「地獄の黙示録」ってなんだか無性に観たくなるときがあって、で、観ると「ああ。こうだったなあ」とか「そうだ。こっからが長いんだよなあ」など記憶が蘇ってきて、だらだら話の筋を追いつつ(もし話の筋があればの話ですが)最後はぐったりとして見終える、というのがお定まりのパターンとなっています。でも変な中毒性があるんですよね。

この当時のコッポラは映画監督として完全に自我が肥大しており、生来の芸術家気質と相まって超大作路線に舵を切りつつ、作品をコントロールするすべを失っているという非常に困った状況におりました。この作品もシナリオはもっと活劇エンターテインメント路線の映画だったらしいのですが、もろもろの事情であえなく断念、結果、コンラッドの「闇の奥」文芸路線をひた走り、よくわかんない映像とラストに至る・・・というのがまあいわゆるひとつの映画史的な定説となっています。しかし改めて見返すと、画面の至る所に妙に「テンションの高い倦怠感」とでも言うような不思議なトーンが宿っており、観る者を不思議な気分へと誘ってくれます。

それが企図されたものなのか、偶然さえ味方に付けた監督の狙いだったのかは定かではありませんが、ベトナム戦争ものと言えばこの「地獄の黙示録」と言われるくらい、ぼくらにとってはあるべき古典教養ですし、しかもそれでいながら機関銃ぶっ放しのわくわく戦場エンターテインメントでもあるこの作品、やはり定期的に観ずにはいられない、心のふるさとの一本だと改めて感じた一日でした。


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