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男の横顔 

2018, 09. 28 (Fri) 21:30

鶴田浩二さんの『博奕打ち』シリーズを見ています。健さんとはまたひと味違う魅力があって素敵ですね。健さんはドラマの展開上、耐えたり虐げられたりしていても、どこかからりとした陽性の明るさを感じますが、鶴田浩二さんのその横顔にはどこか沈々とした内面が滲み出ているようで、一挙手一投足に重みがあり、観る者を容易にひとつの感情へ導かない強度と粘りがあります。この重みこそが長年熱狂的なファンを獲得している要因だと思うのですが、本当、観るその都度にいろんな再発見がある素晴らしい役者さんだと思います。あと、声が好きですね。うっとりします。必ず脇で出てくる大木実さんも大好きですし、楽しい映画です。

期待の新作 

2018, 08. 31 (Fri) 23:12

デンゼル・ワシントン主演『イコライザー2』がもうすぐ公開です。(といっても10月ですが)これは楽しみです! YouTubeに予告編がアップされていますが、期待感マックスでいまからわくわくが止まりません。思えばこうしてわくわく出来る作品があるというのはありがたいことですよね。いったい今度は彼がどんな悪党をぶちのめし、胸がすくような活躍をしてくれるのか、刮目して待ちたいと思います。

『地獄の黙示録』 

2018, 08. 24 (Fri) 22:20


久しぶりに「地獄の黙示録」を観ました。見返すのはほんとうに久しぶりです。「地獄の黙示録」ってなんだか無性に観たくなるときがあって、で、観ると「ああ。こうだったなあ」とか「そうだ。こっからが長いんだよなあ」など記憶が蘇ってきて、だらだら話の筋を追いつつ(もし話の筋があればの話ですが)最後はぐったりとして見終える、というのがお定まりのパターンとなっています。でも変な中毒性があるんですよね。

この当時のコッポラは映画監督として完全に自我が肥大しており、生来の芸術家気質と相まって超大作路線に舵を切りつつ、作品をコントロールするすべを失っているという非常に困った状況におりました。この作品もシナリオはもっと活劇エンターテインメント路線の映画だったらしいのですが、もろもろの事情であえなく断念、結果、コンラッドの「闇の奥」文芸路線をひた走り、よくわかんない映像とラストに至る・・・というのがまあいわゆるひとつの映画史的な定説となっています。しかし改めて見返すと、画面の至る所に妙に「テンションの高い倦怠感」とでも言うような不思議なトーンが宿っており、観る者を不思議な気分へと誘ってくれます。

それが企図されたものなのか、偶然さえ味方に付けた監督の狙いだったのかは定かではありませんが、ベトナム戦争ものと言えばこの「地獄の黙示録」と言われるくらい、ぼくらにとってはあるべき古典教養ですし、しかもそれでいながら機関銃ぶっ放しのわくわく戦場エンターテインメントでもあるこの作品、やはり定期的に観ずにはいられない、心のふるさとの一本だと改めて感じた一日でした。


ドラマと家族 

2018, 08. 18 (Sat) 23:20

健さん見たさに『海峡』を観ました。青函トンネルを掘った男達の物語ですが、いわゆる「家族パート」が退屈でそこだけ飛ばして観ました。特に吉永小百合のくだりは半分でいいのではないかと。日本映画の悪癖で、必ずあるタスクを背負った男達の状況を映画にするとき、彼の家族や日常のドラマを描くわけですが、ほんとうに観たいのは彼らがいかに困難を知的・戦略的に解決していったかであって、そうした家族の場面ではないんですよね。むろんしみじみとした情感を伴うシーンもあり、さまざまなキャストを巻き込んだ大作ではあるのですが(特撮も凄いですし)、きっと今なら違う撮り方があり得るのだろうな、と思いました。ドラマの立て方もまた時代と共に変化している、そんなことを感じた一本でした。

『飢餓海峡』 

2018, 08. 08 (Wed) 21:41


映画『飢餓海峡』を観る。凄い作品だとわかってはいましたが、やはり見応えのある映画でずしりと腹持ちのする三時間でした。水上勉さんの推理小説が原作だけに観る者をグリップする力が半端ないですね。三国連太郎さんが罪を犯した犯人を演じているのですが、いつの間にか彼に感情移入してしまっていて、刑事役の高倉健さんが憎たらしく思えるほどでした。でも体制側にいる健さんって、なんか変な感じですね。健さんはやはり狩る側よりも狩られる側、追い詰められる反体制側の人間でいたときの方が生き生きとしている気がします。にしてもいつの間にかこういう映画をしみじみといいと思える年齢にいつの間にかなっていたんですね。もっといろんな作品が観たいなあ。